willow-leaf log

ひっそりこそり

12月の短歌と川柳

灰色の観覧車から見える空さよならの色いつでも同じ

 

たましいをひとりで抱えられなくてどろどろ出てるみっともないな

 

人間と関係しなきゃ暴かれることはなかった海岸がある

 


たすけてをミキサーに入れ粉砕し

 

さわやかに外していったあの魔球

 

去年は毎月作った短歌を翌月にこのブログにアップしていましたが、最近はもっと連作を作りたいなと思っていて、今年からは連作ができたらブログにアップしようかなあなどとなんとなく思っています。なんとなくなので従来の形式のままになるかもしれませんが。

 

とりあえず、今年もよろしくおねがいします。

 

2019年よかったもの

恒例の(?)今年摂取してよかったもののまとめです。

 

ー書籍ー
「この地獄を生きるのだ」
「違国日記」
「フラジャイル」
「大人も知らない本当の友達の作り方」
「ことばの」
「漫画として現れるであろうあらゆる恋のためのプロレゴメナ
萩原朔太郎詩集」
「惑星ジンタ」
「トントングラム」

 

ー映画ー

毎週金曜日21時から映画を同時再生してチャットしながら観ていました。

いつも参加してくれる人たち、とても感謝です!
サスペリア
「レオン」
「お嬢さん」
ニュー・シネマ・パラダイス
震える舌
ファイトクラブ
カメラを止めるな!
万引き家族

 

ー音楽ー

Spotifyで聞いてました。サブスクとかいうやつ便利で気軽でいいですね。

500時間ほど音楽を聞いていたらしいです。
Every Little Thing
「宇宙ネコ子」
神聖かまってちゃん
「エピックメタル」

 

以上です。来年もいろいろ摂取していくぞ〜。

最近飲んでおいしかった飲料

ときどき、コンビニに行くときには、飲料のコーナーを眺めて新しい気になったドリンクを買ったりしています。最近飲んで気に入ったやつをここにメモ代わりに書いていきたいなと思います。

 

ミルクティーの新作を見かけたら必ずと言っていいほど試しに買って飲んでいるんですが、最近発売されたミルクティーの中では一番好きなやつです。

独特の風味があって、飲むとホッとするようなリラックスするような気持ちになれます。

 

ボタニカルプロテインって聞いたこと無い名前だ…おいしいのかな…?興味あるな…。と思って買って飲んでみたやつ。

メイプルの風味で飲みやすくてしかもおいしい!これからも見かけたらたまに買いたいなと思いました。

 

冷たいポタージュ系の中では一番飲みやすくておいしいと思ってます。

コクのあるまったりとした味がします。

 

フレーバー系豆乳飲料の中では一番好きなやつです。

飲むと杏仁豆腐を食べたような気分に気軽にお手軽になれます。

 

最近一番ハマっている飲料です。

ナッツの風味が好きなのですが、飲むと、アーモンドだ!!!おいしい!!!という気持ちになれます。好き好き。

3種のナッツのフレーバーでは、アーモンド以外にもクルミやヘーゼルナッツの風味を一度に味わえるのでお得感があります。

 

いちごつみまとめ第三期

 荒地識さんといちごつみをやりました。下記の記事が第二期へのリンクになっています。

 

willow-leaf.hatenadiary.jp

 

 61首になったので、一区切りをつけていちごつみ第三期としてブログに公開することにしました。

 2019/08/28にはじまって2019/12/01にまでやってたので、約3ヶ月間やってたことになりますね。

 奇数番が荒地識さんで、偶数が私ですが、34首と35首は勘違いで2つ連続で私が詠んでしまいました。

 

 

01:幾月も更新されないカレンダーふれたさきから雪ふりつもる

 


02:フォロー欄最深部に埋まってる更新されないあのアカウント

 


03:お願いよ最深部にまで連れてって戻れなくても構わないから

 


04:2番めの横断歩道渡ったら(ここは地獄だ)戻れなくなる

 


05:あれは芥子いちめんの芥子 どうしてきみがここにいる?ここは地獄か?

 


06:いちめんに生きる理由があるけれどとてもまぶしく掴み取れない

 


07:まぶしくて目を細めただけだけど「楽しそうだね」ってきみが言う

 


08:死んじゃったきみの齢を追い越す日重たいタバコをゆっくりと吸う

 


09:煙草から溶け出す僕の尊厳が喫煙室で行き場失う

 


10:尊厳を探して回る道筋で茨の棘に皮膚を裂かれる

 


11:ささやかな茨の棘が恋人を傷つける夜わすれないで

 


12:恋人は少し苦い炭酸水私は川へ導かれてく

 


13:満月のひかりがとけた炭酸水たんとお飲みよ夜が赦すよ

 


14:赦してと言うことすらも赦されず辞典をめくり言葉を探す

 


15:今はまだ気づかないよう五年後の言葉で告げる一生の別れ

 


16:五年後はどこにいるかなんて  ここが地獄なのかもわからないのに

 


17:地獄での待ち合わせには目印が足りませんので待ってください

 


18:待ち合わせ場所に付いたは良いけれど犬の銅像100体はある

 


19:100体もきみがいたなら1体は世界征服するんだろうな

 


20:制服の丈を少し詰めてみたズッ友だったら良かったのにな

 


21:生来の自信のなさがあらわれたスカート丈を風が縮める

 


22:フリーズドライ化した自信をあたたかい湯をかけて戻そうとする

 


23:あたたかい言葉でできた浴槽に沈んだ僕を捜さぬように

 


24:浴槽でシャボン玉を吹く  壊れても受け止めてくれるあたたかさ

 


25:しゃぼん玉壊してまわるハチワレの猫の目線で空を見上げる

 


26:夕方に空を見上げるときいつも一番星が見えますように

 


27:夕方のパンザマストと合唱す声色かすかに震えていた

 


28:手を伸ばし頭なでると眉下がり少し震えた元ノラの犬

 


29:野良犬に追いかけられる下り坂怖さでいえばジェットコースター

 


30:下り坂ひとりで歩む道のりは  後ろに星があると知らずに

 


31:終末を迎える星の片隅でいのちを燃やす線香花火

 


32:片隅でふたりその手をつなぎたい愛ってとてもあたたかいんだ

 


33:いつもより人が多いとか寒いとか 手を繋ぎたい言い訳ばかり

 


34:午後九時の鯨たゆたう喫茶室待ち合わせには半刻はやい

 


35:パソコンの画面の先の君を待つ鯨のようにふくらむきもち

 


36:いつだって(笑)を打つとき祈ってる画面の先に伝われ温度

 


37:キーボード打つとき猫背になるきみの前世は猫で来世は虎だ

 


38:猫の皮脱げないままの虎ですが窮屈すぎて息ができない

 


39:猫の皮脱がないままでいてほしい僕の名前の貸し出し記録

 


40:脱皮した蝉の抜け殻すりつぶすかつてはあったあのような時期

 


41:唐突に終わりを告げる 足元で蝉の抜け殻くしゃりとつぶれ

 


42:唐突に終わりを告げたあの日から本の埃は積もり続ける

 

 

43:未明から積もり続ける初雪が朝のひかりをはらむ瞬間

 


44:見えずともその感触はいつもある朝のひかりをはらめよ闇夜

 


45:感触がなくなるまでは離さないショパンの響くつめたい廊下

 


46:あたりまえでない僕らが歩んでく廊下はまるで迷路のようで

 


47:登れない迷路の壁に刻まれた三年前の思い出なぞる

 


48:壊せない四方の壁に刻まれた言葉の意味も思い出せない

 


49:  壊せないものばかり増え身動きがとれなくなって自爆しました

 


50:自爆した人の後から発表しハキハキ喋り賞をもらった

 


51:人生をがんばりましたで賞 しとあたたかなねむりそしておわかれ

 


52:ささやかに生きのびていく僕たちが手に握っている片道切符

 


53:今日もまた生きのびていく来年も生きるつもりで球根埋める

 


54:地面から放っておいた球根の呼ぶ声がする 「水をください」

 


55:細やかな水音を聴く夜明け前まどろみのなか海を見つける

 


56:まどろみにふたりとけてく土曜日の小雨の色は淡い青色

 


57:青色のあなたの傘にはじかれた雨の残りで肩を湿らす

 


58:この道はいつか別れてしまうから深く傘さし見えないふりを

 


59:嫌いですわたしを置いてこの道をまっすぐ行ってしまうあなたが

 


60:なにもかも滲んだ視野の目の前に置かれた飴はポケットの中

 


61:ポケットのなかから飛び出す冬がある去年の今日はおでんを食べた

 


62:今すぐに飛んでしまえと声がする五階なんか住まなきゃよかった

 

11月の短歌と川柳

致死性の救いを求めコーヒーに多く砂糖を入れる日曜

 

放置した炊飯器の蓋開けて過去の自分と直面すべきか

 

そのように言ったら溶けてしまうかも オブラート一枚の隔たり

 

まばたきの夢だとしてもうれしくて道端の鳩かがやきは白

 

一番じゃなきゃだめですと言う人の頬の色は心臓めいて

 

その影はあまりに暗くかがやいたきらきらさえも吸い込まれてく

 

つながって分かりあってるつもりでもまだ開けられぬパンドラの箱

 

出られる部屋は出てしまう部屋ドアの向こうにEXITとあり

 

紅が裂けてしまえば死体あり

 

題詠100その2

2019-021:スタイル:お互いのスタイル保ちお互いに支え合いつつ生きていきたい


2019-022:酷:君の苦しみなんてステーキナイフで残酷に切り刻んでやる


2019-023:あんぱん:もふもふとあんぱん食べる時は過ぎ長い愛の時代はこれから


2019-024:猪:考えが流星みたく加速する  イノシシよりもネコになりたい


2019-025:系:きらら系っぽいふんわりでありたい エンドがあれど続く生活


2019-026:飢:飢えているときにはいつも君の顔思い浮かべていっぱいになる


2019-027:関係:関係は空気のように見えなくてこわしたくない手探りだけど


2019-028:校:高校のあざやかデビューに負けちゃった中学デビューの君の涙


2019-029:歳:こんな歳だからぼくらもう高校生のような恋はできなくて


2019-030:鉢:鉢植えに水をやるときがんばれとたまに言うけどしおれつつある


2019-031:しっかり:しっかりとしなさいなどど言われても意識のゆれは透明すぎる


2019-032:襟:蜘蛛の巣の糸は世界を支えてる襟を正して会社へ向かう


2019-033:絞:お互いを支え合うのが愛ならば絞めつけ合うのも愛なのですか


2019-034:唄:歌唄うことができないロボットは介護業界行くことになり


2019-035:床:床で寝る君がときたま跳ねるのがトランポリンの夢だったらな


2019-036:買い物:買い物に行くのはいつも五時半でチーズボールは売り切れている


2019-037:概:君がいつでも君だから大好きでたたそれだけで概ねハッピー


2019-038:祖:神様と君は私に言うけれど教祖だったらなってもいいよ


2019-039:すべて:まっすぐにすべて見透かすような目を心を青に見つめ返そう


2019-040:染:染められた灯りに影はつきもので踏まずにそっと見つめていたい

 

10月の短歌

私だけ誘われていないお誕生日パーティーがたくさんある夢

 

そのような人になろうと思うこと雪に埋もれる灰色の道

 

誘蛾灯 惹き寄せられた虫たちはそうするしかなかったのだろう

 

脱皮した蝉の抜け殻すりつぶすかつてはあったそのような時期

 

遺伝子に刻み込まれた罪たちはエピジェネティックに浄化される

 

ずっと先のことばかりを夢想して空に絵筆を動かしてみる

 

精神を染め上げていく術を持て目には見えない糸は断ち切れ

 

労働で終わった脳にコヘレトはこれもまた空これもまた空

 

絶望はいたるところに拡散しどこが核かもわからなくなる

 

野原には多く地雷が潜んでてうっかり踏むと爆発します