willow-leaf log

ひっそりこそり

11月の短歌と川柳

致死性の救いを求めコーヒーに多く砂糖を入れる日曜

 

放置した炊飯器の蓋開けて過去の自分と直面すべきか

 

そのように言ったら溶けてしまうかも オブラート一枚の隔たり

 

まばたきの夢だとしてもうれしくて道端の鳩かがやきは白

 

一番じゃなきゃだめですと言う人の頬の色は心臓めいて

 

その影はあまりに暗くかがやいたきらきらさえも吸い込まれてく

 

つながって分かりあってるつもりでもまだ開けられぬパンドラの箱

 

出られる部屋は出てしまう部屋ドアの向こうにEXITとあり

 

紅が裂けてしまえば死体あり