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ひっそりこそり

5月はフラジャイルが熱い!

 オタクやりたくなったのでまたやります。

 

 今回は私が2017年後半からドハマリしているマンガフラジャイルの人間の意志と関係性がすごい!という話です。

 

 

 

 まず、フラジャイルの基本説明から入ろうと思います。フラジャイルは日本でも数が少ない病理医にスポットを当てた外科手術しない系医療系マンガです。病理医は検査で病気の原因過程を診断するので病理医は手術しないです。手術はまかせた!臨床医!なマンガです。

 

 んで、病理部の人たちとその周囲の人たちの人間ドラマなんですが、医療マンガあるあるでこのマンガにも天才だけど変わり者の医者が出てきます。それが病理部No.1の岸先生です。細い目に漆黒のスーツと医者らしくない見た目をしています。変わり者の変人でブイブイいくのでよく臨床医と衝突します。「お前が医者でいる限り僕の発言は絶対だ」はそれを象徴する言葉であるでしょう。ちなみにフラジャイルLINEスタンプにもこのセリフ、あります。

 その変人の岸先生のもとで病理医になろうと奮闘するのが宮崎先生です。女性で、いつも髪をラフにまとめています。岸先生の放任型指導?を受けながら、たまに岸先生から与えられる無理難題をヒイヒイこなす苦労人でもあります。12巻ではじめて一人で病理医として仕事をするのですが、フラジャイルはそのような宮崎先生の成長物語でもあります。

 そんな病理部には臨床検査技師である森井君という3人目の人もいます。岸先生と宮崎先生に挟まれながらも場を取り持つ苦労人です。しかし、その腕は確かなもので岸先生にも宮崎先生にも腕を信頼されています。もともとは医大にいたのですが学費が足りずに退学し、臨床検査技師をやってます。その辺を少しこじらせていてコンプレックスになっているようです。その辺は本編でも語られます。

 

 フラジャイルはその3人病理診断もしていく人間ドラマなんですが、2巻から製薬会社バトル編が描かれます。作者のツイートでフラジャイルはバトルマンガと言ってたのでバトル編で間違いないです。んで、そこで出てくる薬屋の営業(MR)2人組が私は大好きです。とても好きなコンビです。今回はその2人にスポットを当ててキャラ語りをしていこうかと思います。

 

 2巻冒頭で宮崎先生と森君とMRの人が慰労会をします。そのMRの名前は火箱直美。

 

 「アミノ製薬の火箱直美。変わった名前の宝箱、九州出身。今日は薬屋(MR)の営業でーす」

 

 とふんわりとしたたれ目ではんなりと自己紹介をします。見た目の通りおっとりキャラかと思いきや、次のページで、

 

 「まあ私は接待なんてないほうがいいと思いますね。だってーお金で堕ちる医者はお金で裏切るじゃないですかー」

 

 と暗黒微笑を繰り出してきます。このような女性キャラに私は弱いので一発で堕ちましたね。

 

 んで、この火箱直美さんJS1という薬にものすごい思いを込めています。仕事に誇りを感じていてこの薬が未来の誰かの命になると信じています。薬のことを”この子”と呼び自分の子供のように扱っています。新薬のためなら何でもする勢いです。実際に作中でなんでもします。

 二重盲検法の穴をついて新薬を状態の良い患者に渡し、比較役を状態の悪い患者に渡し、自分たちにとって都合のいい治験データがとれるような策を使ったりします。おっ、お前―お前なー治験がなー人間はなー!!!!!!!!

 

 閑話休題

 

 火箱直美さんがこのように薬にものすごい執着を示すようになったのは、過去にあった兄の死が原因です。火箱さんは優しくて何でもできたそんな兄が大好きでした。しかしそんな兄が死んでしまう。兄の時間は止まってしまいましたが火箱さんの時間は続きます。そして薬学部に進学し、ある日ふと自分はずっとつらかったのだと気づきます。火箱さんはまだ兄の死から続く時間の中にいるのです。だから人を治せる可能性のある薬に執着する。そのためにはなんだってする。

 執着とそこから発生する意志それが火箱さんには強くあります。そして私はそんな強い思いを持つキャラがめちゃ好きです。

 

 火箱直美、推し!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 そんな火箱さんには上司がいます。間瀬さんという人です。間瀬さんも薬屋の営業(MR)です。

 火箱さんの薬の工作は小細工程度でしたが、間瀬さんは自分たちに都合の悪い結果をどんどん改ざんしていきます。その過程で、岸先生や火箱さんと対立し最終的に不正を岸先生に公衆の面前で暴かれて失脚します。そして、火箱さんもアミノ製薬を去り、ビフィズス製薬に再就職しMRを続ける……というのが製薬会社バトル編の最後です。

 この終わり方を見ると間瀬さんは岸先生にとっての中ボスに思えるでしょう。実際中ボスみたいな悪党みたいなセリフを3巻では間瀬さんは発言していました。

 

 しかし!!!!!!!!!!!!間瀬さんは!!!!!!!!!

 11巻で復活するのです1!!!!!!!!!1!!!!!

 

 11巻はアミノ製薬退社後に医薬新聞社へ転職した間瀬さんが、ビフィズス製薬に就職し火箱さんの部下になる一部始終を描いたものです。

 そこで間瀬さんは

 

 「私は心を痛めてるんですよ製薬会社の未来にね」

 

 と一言もらします。製薬会社バトル編では中ボスに徹して内面が描かれなかった間瀬さんが11巻でついに内面を少し漏らします。どうやら間瀬さんは製薬会社の未来に執着しているので作中でさまざまな社交バトルをしているらしいのです。

 

 火箱さんは”過去”にとらわれて薬に執着しMRをやってる。間瀬さんは”未来”に執着しMRをやってる。その”過去”と”未来”の対比が美しいです。ビフィズス製薬にて間瀬さんと火箱さんの上下関係が逆転している部分は、Potal2のGLaDOSとWhetlyの関係性を彷彿とさせます。Portal2は大好き人間なのでフラジャイルのこの立場逆転も非常においしかったです。

 

 あと、間瀬さんは自分の娘の「くすり屋さんはたのしい?」という問いかけに対して「楽しくはないよ」と返します。そう、楽しくはないけど執着があってそこから意志が発生しているのでMRやってるのです!!!楽しくないけど執着あるから仕事する。そういう仕事観好きです。

 

 13巻では岸先生とタッグを組んでまで社交バトルをする描写があります。その具体的内容は次回、5月に発売される最新刊にて!!!なので今私の心の中でフラジャイルはとってもとっても熱いのです。岸先生と間瀬さんがタッグを組んでハイパワー社交バトルをしたら一体どうなってしまうんだ~~~~~~~~!?!?!?!?

 

 5月の最新刊、とっても楽しみ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 みんなもGWで出てるとこまで読んで14巻に備えよう!!!!!!!!!!!

 

 オタク、今回は以上です。