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ひっそりこそり

2019年4月の短歌

生きて出会えたことに感謝するなんて 車窓の暗闇を見据える

 

あざやかなスキップ決めたあの夏は水溶性で海に溶けゆく

 

大丈夫息を深めに吐いてみて雨に濡れた地面は優しい

 

アンバランス・デイ やじろべえの日々よふらふらと揺れながら続け

 

駄菓子屋のラムネみたいな人だった ビー玉だけが手元に残る

 

「またね」が含まれていないさよならだった 紫陽花は枯れても紫陽花

 

叶わない忘れ去られる祈りたち青を見たとき思い出せさあ