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ひっそりこそり

9月の短歌

9月
憂鬱で布団に沈む真夜中に金魚になってすくわれる夢

 

薄荷飴なめながらゆく道 心臓まで凍らせてくれ薄荷よ

 

思い切りたすけてほしいで殴ったら親友Aさん死んじゃった

 

学校が怪獣たちに壊されて僕らの放課後永遠なれ

 

たすけてほしかったAさんが塗る青空はどこまでも続いていた

 

ほんとうはたすけてほしかったAさんは青空を塗る係だった

 

いなくなってほしくなかった君はさよならでいなくなってしまった

 

ほんとうはたすけてほしい青空は気づいてほしくてたまに曇り

 

ほろほろのクッキーさくりと噛みしめ 心は刺して刺されてゆくのみ